世界のワインのコラム

衝撃的なシャンパーニュ生産者の系譜 その1

始まりはジャック・セロス

30年前、木下インターナショナルがシャンパーニュ ジャック・セロスの輸入を開始した時には、シャンパーニュとは大手のメゾンと呼ばれるシャンパーニュメーカーのみと言っても過言ではない状況で、一流レストランのソムリエも「確かに美味しいが誰も知らないし売れない」と言われた時代でした。当時はブドウ生産者元詰めのシャンパーニュ(以下:RM)や自然農法は全くと言ってよい程、知られていない時代でした。

ジャック・セロスのアンセルム・セロスはRMシャンパーニュと自然農法のフロンティアとして世界の注目を浴び、彼の造る新たなスタイルは多くの追従者を呼び、その流れはこれまでメゾンや共同組合にブドウを売っていたブドウ生産者が、自らのブドウでワインそしてシャンパーニュを造り出す、RM生産者が台頭する大きな流れとなりました。

現在、RMシャンパーニュ生産者は約5,500社とも言われていますが、その頂点と誰もが認めるのは現在もジャック・セロスに他ならないでしょう。ジャック・セロスの正規代理店として1993年以降、取り扱いを続けてきたことは私たちの誇りでもあります。

秋の試飲会ではジャック・セロスをお試しいただくチャンスでもあります。

◆9月18日(水)『Soiree Vin 秋に楽しむプレミアムワインマルシェ』の詳細はこちらー>

※生産数が少なく、日本への輸入も限られいるため、現在通信販売は行っておりません。
※シャンパーニュ ジャック・セロスの詳細についてはこちら(木下インターナショナルのHP)をご覧ください。

RM生産者5,500社のトップはジャック・セロス、では4位は ラルマンディエ-ベルニエの躍進

2000年以降、絶対的な品不足となったジャック・セロス。毎年のようにアンセルム・セロスに日本向けの割り当て拡大を要望してきました。アンセルムは全ての販売先の一覧を私たちに見せて、「これが全てで日本向けを増やすには、この中のどこかから取ってこなくてはいけない」と答えました。数多くのインポーターやレストランの名前が並び、その殆どは数十本くらいの配分でした。そしてアンセルムが現状、配分を増やすことは不可能だが、私のシャンパーニュに勝るとも劣らないシャンパーニュを造る友人を紹介すると引き合わせてもらったのが、ラルマンディエ-ベルニエのピエール・ラルマンディエでした。

2003年からラルマンディエ-ベルニエとのお付き合いが始まり、現在に至ります。セロスのスタイルとは異なり、軽やかさの中に味わいがあるラルマンディエ-ベルニエのタイプは日本市場でも徐々に育って来ましたが、それ以上にフランス本国での評価は急激に高まっていました。それは想像以上で、フランス国内の有名レストランや高級なワインショップには、どこにでもラルマンディエ-ベルニエを見るようになりました。

2015年の12月、フランスのワイン雑誌「レヴュー・ド・ヴァン・ド・フランス」誌でRM生産者の特集があり、数多くのRM生産者の中から、ラルマンディエ-ベルニエは第4位に選ばれました。5,500社あるRM生産者、その全てがエントリーしたわけではないにせよ、4位は快挙です。因みに1位はジャック・セロス、2位はエグリ・ウーリエ、3位はアグラパールでした。これらのトップ生産者と互角の評価は、ラルマンディエ-ベルニエの実力を物語っています。

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ムニエを脇役から主役に クリストフ・ミニョンの功績

ジャック・セロス、ラルマンディエ-ベルニエと素晴らしい生産者とのお付き合いが始まった時期に、ヴァレ・ド・ラ・マルヌのクリストフ・ミニョンと知り合うことが出来ました。当時はまだまだ粗削りな部分を残した味わいではありましたが、当主のクリストフの強い思い、シャンパーニュの補助品種的な扱いだったムニエ種から最高のシャンパーニュ、どこにもない味わいを造り出そうとする直向きさには感動を覚えました。

寒冷地のヴァレ・ド・ラ・マルヌで、その地に適合したムニエをビオディナミ農法で栽培して、近隣の生産者に比べてアルコール度数で1%高いワインを造り上げ、そこからドサージュの少ないエクストラ・ブリュットやノン・ドゼを造り出していました。年々、クリストフ・ミニョンのシャンパーニュは洗練の度合いを高めて、2010年頃にはシャンパーニュ生産者の間でムニエのシャンパーニュを代表する造り手として、クリストフ・ミニョンの名前が上がるようになりました。

ムニエ、目立たなかったこの品種、丁寧なブドウ栽培とワイン造りによって、こんなに軽やかで味わいのあるシャンパーニュが生まれるのか、毎年のように現地を訪れていた当時、驚きの連続でした。

シャンパーニュはピノ・ノワールとシャルドネだけではないのです。本物のムニエの美味しさをお試しください。

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実力が伴った野心、新たなスター誕生 シャンパーニュ スェナン

父親の急逝により、プロバスケットプレーヤーの夢を断って、シャンパーニュ生産者に転身したオーレリアン・スェナン。彼に与えられたのは父祖の地、コート・デ・ブランのグラン・クリュ格付けの小区画に分かれた5haの畑でした。シャンパーニュ造りをやる以上は、トップ生産者と呼ばれるシャンパーニュを生み出したい。そんな彼が最初に手掛けたのは、クロード・ブルギニヨンによる全ての自社畑の地質調査でした。それぞれの畑の土壌の特性を知り、ブドウの栽培方法からワイン造りまでを再編したオーレリアン。その結果を踏まえて区画毎の特性を表現するために、単一区画のシャンパーニュ造りを開始しました。

スェナンのトップ・キュヴェであるクラマンのレ・ロバールの畑に立てば、彼のシャンパーニュの素晴らしさが理解できます。レ・ロバールは小さな丘の頂上にあり、南側には遠くアヴィーズの村を見渡すことが出来ます。スェナンの区画の隣には、ジャック・セロスの区画がある最高のロケーション。畑に入ると上等な絨毯の上を歩くかのように、フカフカな感触が伝わってきます。これは彼の持つ全ての畑に共通した印象です。素晴らしい環境で育ったブドウから味わい深いワイン、そしてシャンパーニュが生まれてくることは容易に想像できます。

シャンパーニュ アグラパールやベレッシュが始めた『テール・ド・ヴァン・ド・シャンパーニュ』、シャンパーニュの原酒であるヴァン・クレールを味わう会ですが、創立以後、長らく一切の新入会員を認めていなかったこの会に、最初の新入会員として入会を許されたのがオーレリアン・スェナンでした。

※生産数が少なく、日本への輸入も限られいるため、現在通信販売は行っておりません。
※シャンパーニュ スェナンの詳細についてはこちら(木下インターナショナルのHP)をご覧ください。

●9/18(水) Soiree Vin 秋に楽しむプレミアムワインマルシェ
価値あるシャンパーニュ約20種が楽しめるワイン試飲イベントを開催!
通常は販売していない希少な「シャンパーニュ ジャック・セロス」の有料試飲も行います。
その他にもブルゴーニュやロワールをはじめとした上質なフランスワインや、マデイラ、ポルトガル、日本のプレミアムワインなど、約100種類のワインをお楽しみいただける絶好の機会をお見逃しなく!

◆イベントの詳細はこちら ー>


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